rss ログイン
私の関心  - 若松 茂三

癌細胞がスパイ養成 - wakamatsuさんのブログ

TOP  >  ブログ  >  wakamatsu  >  未分類  >  癌細胞がスパイ養成

wakamatsu さんのブログ

 
2012
7月 30
(月)
22:31
癌細胞がスパイ養成
本文

北海道大学では去る7月12日
「がん細胞による免疫応答抑制の新たな仕組みを解明」
と 発表 した。

また、この内容を30日、英科学誌ネイチャーの姉妹誌「ネイチャーイムノロジー」で発表した、と北海道新聞が今日30日の 記事 で報じている。
記事によると、

がん細胞を排除する働きを持つ免疫細胞が、逆にがんに対する体の免疫機能の低下を招くメカニズムを、北大遺伝子病制御研究所の地主将久准教授らの研究グループが世界で初めて解明した、

という。

北海道大学の7月12日のプレスリリースには、

がん細胞のなかでも「癌幹細胞」という,より悪性度の高い集団が,悪性化,抗がん剤治療への抵抗性に大きく関係しているが,その活性にがん細胞周囲の正常細胞が関与することが注目されている。
本研究では,通常はがん細胞排除に働く免疫細胞マクロファージが,癌幹細胞の働きにより逆に発癌活性能を獲得することを同定した。
さらに,マクロファージからMFG-E8 とIL-6 という因子の産生を誘導することで,癌幹細胞の更なる活性化が惹起され,抗がん剤への治療抵抗に繋がることを明らかにした。
以上の結果は,癌細胞による免疫制御に着目した新しいタイプの抗がん剤開発に繋がる画期的な成果です。

と報告されている。

癌細胞を泥棒に、異物を退治する免疫機能をもつ白血球のひとつマクロファージを警察官に譬えてみよう。
今までの研究では、癌細胞(泥棒)が次第に抵抗力が強くなっていく過程で周囲の正常細胞が関係していることは知られていたが、今回の研究で分かったことは、もっとショッキングなことである。
泥棒を退治する筈の警察官(マクロファージ)が泥棒(癌細胞)に飼い馴らされて、いつの間にか泥棒の手引きをするスパイに変化してしまい、警察官が出動すると却って泥棒が活気づいてくるようになる、というのである。
このような理由で、抗癌剤が利かなくなるというのである。

癌との戦いもいよいよ正念場に差し掛かってきたように思える。
癌細胞もなかなか巧妙である。
しかし、考えてみると、癌細胞自身、元はと言えば正常細胞だったのだから、マクロファージが寝返っても不思議ではないようにも思える。
免疫の世界も人間社会とよく似ている。
それにしても、警察官の姿をしたスパイを見つけて退治するのは、そうたやすいことではなさそうだ。
 

閲覧(54329)
コメントを書く
コメントを書くにはログインが必要です。
«前の月次の月»
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031
カテゴリー
アクセス数
2663952 / ブログ全体
最近のコメント
RSS配信
wakamatsu さんのブログ



 

Powered by XOOPS Cube 2.2 © 2001-2012 XOOPS Cube Project Distributed by XOOPS Cube 2.2 Distribution Team.